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木村尚樹 -きむらなおき-

写真美術作家。1987年渡米、NY ・東京(2017年より)を拠点。モノクロームを基本としたオリジナルプリント作品のみを手掛ける。ヨーロッパを舞台とした写真美術作品を数多く発表。禅的な趣のある「凪-ゆらぎ」というテーマを以て、時間と空間が交わる場所に立ち上がる清鑑なゆらぎとその質感-クオリアを切り取る。

 

近年、日本に被写体を求めた作品にも受け継がれている、気高くも奥行きのある木村の作品は、欧米の多くのコレクターに熱い支持を得ている。

 

ギャラリーより

木村尚樹。N.Y在住、写真作家。1987年に渡米し、大学院にてイタリア・ルネッサンス期を中心とした美学美術史を専攻、修了。研究テーマのひとつであったイコノロジー(図像解釈学)の歴史的意識の変遷を読み解く手法を通じ、古典と現代をクロスさせた独特の世界観を創り上げた。1990年以降、N.Yに居を移し、ニューヨークのギャラリーとアーティスト契約を交わす好機を得て、フィレンツェで作品を制作。その後、ヨーロッパを舞台としたファインアート・フォトグラフィを数多く発表。禅的な趣のある「凪・NAGI」というテーマを以て、時間と空間が交わる場所に立ち上がった静謐な瞬間を切り取る。近年、よりミニマルな表現へとシフトしている気高くも奥行きのある木村の作品は、欧米の多くのコレクターに愛されている。

寺院などの古いものの内側からにじみ出てくる美しさに眼差しを向ける。それらは木村作品のベーシックな要素のひとつだ。寂びた様子に美を見出すことはそれほど特別なことではないが、歴史の重みを染みこませた場所に赴き、そこに現れた光が作り出す一瞬の情景を木村尚樹は見逃さない。 
ベールのように降りてくる光。辺りを包み込むような光。暗闇に鋭く差し込む光。被写体を取りまく温度や湿度、また陽の光や灯りも含めたすべての事象がつくり出すつかの間の美の瞬間を、木村は「凪」と呼ぶ。そしてその「凪」を、厳格なコンポジションの中につかまえようとする。そのシャッターチャンスとは、美を形成する黄金比が何ものかに変わってその空間に立ち上がる、たまゆらの時、ということになる。

木村作品は、そのような意味で写真表現の原点である。 
虚飾に頼らず、ぎりぎりの境界線を身ひとつで渡るような危うさがある。 
日本刀のような鋭さで雑念の一切を削ぎ落とし、五官を澄ませて時を見る。 
木村は言う。 
「”美しい”はひとつの感情であって、人の本能である」と。

 

2009年4月 ディレクター 小松整司

木 村 尚 樹

fine art photography

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